2007/03/20より

 今日は、十年くらい探していた講談社編「新・学生時代に何を学ぶべきか」(講談社)を新古書店で見つけた。結構、気持ちがナーバスな時に探している本が見つかる事があるので、たまに傷。
 これは、自分の学生時代を振り返るという趣旨の下、色んな分野の人たちの体験談から、若い人たちに向けて書かれたエッセイが一つにまとめられている本です。この本で読んだ立原えりかさんのページが忘れられなくて、ずっと探していました。まあ、学生も今週いっぱいなので、いい機会といえばいい機会に読めるというか、逆に遅いような気もするし。うーん、本はやっぱりめぐりあいです。
 この講談社の学生時代シリーズ、amazonで調べると5冊あるんです。手元にあるのは、今のところ3冊です。時代の変遷というか、80年代に4冊が2年毎ぐらいで出版されているみたいです。一番新しいのが、この「新・学生時代に何を学ぶべきか」で98年出版、旧版は10年前の88年。この旧版が何度も版を重ねているので、新しいのが出たような感じです。2008年、つまり来年当たりこれの更新版が出ると面白いでしょうか?3冊の間で、書き手の変遷ももちろんありますが、各章のタイトルも変遷を感じます。例えば、青春時代や若者といった直球な言葉から、自由や好きなことをやろうという風に、今風?な感じに変わっていきます。ものすごくバブル前と後を挟んでいる気がするタイトルなのに、その中で書いている人たちにはあまりその辺の事情は関係なく、過ごした学生時代は、結構バラバラな気がします。
 いわゆるハウツー本のようなタイトルですが、とてもそんな本ではない。こういった本は個人的過ぎて、若者の参考になるとは必ずしもいえないと思います(やはり、勝者は好きなこといいたい放題ですから)。しかし、それでもどのエッセイにも強いメッセージ性というか、先人の思いを感じます。

 学生時代に何を学ぶべきか?

こう問われて、すぐにコレだということは言えません。少し前までは、コレだという気持ちはあったのですが、何だかそれも遠退いていってしまったというか。まあ、気持ちの高揚が続かないのは、いつものことですが。長~い学生時代で培ったこと。それは、たぶん難しいからと言ってできないことはないということでしょうか(もちろん、自分にできそうな範囲の中で、ということが前提ですけど)。想像の範囲というか、こうすればいいんじゃないかという事が、頭の中だけじゃなくて手を使って、実際にできるようになれたということでしょうか。大抵のことは、そういう風に思い(やる気)と行動(体力)がかみ合えば、できる(できそうな)ようになった気がします。
 新しいことをはじめるには、そのどちらかが欠けていてもできないし、うまくいかないような気がします。といっても、人間関係は難しいんですけどね。あまり、他人の事をとやかく言う前に、自分は社会人年齢0才であることを常に自覚しないと。まじめと慎重であることは同義でなく、自分を開いたり閉じたり、耳はどこにあるか分からないから、気をつけないと。


 昨日買った、岸本佐知子「ねにもつタイプ」(筑摩書房)が予想通りおもしろいです。エッセイというよりほぼ著者の妄想です。でも、なぜか抜け出せない無限地獄なのです。

 最近のお気に入りの1曲は、デジタルリマスタリングされて再販された遊佐未森「ハルモニオデオン」の6曲目の「街角」です。WhoopsのWoopieコースターとともにipodでいつでもどこでも再生中。