2006/07/17より

  最近、思う事は、これまでの10年間とこの先の10年について。

 10年という単位は、振り返るのにはちょうどいい年月だと思うようになった。というのは、大学に入った頃は、1年1年ちゃんと数えることができたのに、最近は、1年単位で物事を思い出せなくなっている自分がいる。忘れっぽいとか、そういう事ももちろんあるけれど、1日1日がどこかで加速している。もちろん、瞬間の、感覚的にはゆっくりと遅いのだけれど。全体の流れとして、びゅんびゅん加速している。そんな感じ。漠然とした不安があるわけではなく、むしろいつものように何も感じない、考えていないまま、この先の10年の事を思う。

  これからいろんな人がいなくなったり、死んだりしていくけど、つらいなとかしんどいなって心が感じるだけで、それだけでいいことにして過ぎ去って行く自分を見つけるのが、とても怖い。生きることは、厳しいのだけど、厳しさだけで、この先10年を生きるのは、どこか本末転倒な話に聞こえないか?いつもその場の勝ち負けを人は気にするのだけど、10年そしてその先も、そういった観念に囚われている自分を振り返った時に、嫌な人間になったと思うのだろう。ある観念に言葉を与えれば、そこから自分が生まれる。けれど、交雑なくして、新しいものは生まれない。他者と自己の理解を進めるためには、ふたりないし3人のかたちが必要、…なのかもしれない。