2019年年始500文字作文

時間の流れの中で、過去と未来の間の、ときを認識しているようだ。それに世界をみる力があれば、意識は繋がって先へ先へ進んでいく。誰も過去に縛られているわけでもないし、未来に怯えているわけでもない。存在が、確かな存在が自分をつくる。自分をつくった存在が、生きた分だけ降り積もるように、ときを感じる。変化、途方もない変化。削れた岩の成分が、海に溶け込みまた大地にかえるように、無限の繰り返しの中に表れる、途方もなく終わりない変化。1日1日を感じる心と身体があれば、世界に付いていける。本当の世界の流れに付いていける。長い年月をかけて培ってきた知識や技術は、一つのものとなり、信じ信じられるものになる。だから、この世界を信じられる、この星の祈りを、実りを信じられるのだ。そこには書物があり文字があり真理に通ずる。誰もが同じ答えには辿り着けない。だからこそ世界は、多様性と均一性の間で揺れ動く。価値観はさらに0と1で表現され分解され、ただの感情のかたまりになる。そこには悪意や安易な思いが歪んだ世界の像をみせる。自分が思う真実だけを追い続ける人になるな。自分を鼓舞するだけじゃなく、受け入れ変わることを恐れるな。

七人のイヴ、読了

七人のイヴ、全3巻読了。

 

三巻ものは二巻で完結すれば良かったのに…という典型的なヤツでした。一巻二巻とストーリーの骨組みは面白いが、脱線パートが多く、冗長で読みにくい。登場人物多過ぎるし、感情描写も少ないから久々に読み飛ばしてしまった。薄々、予感してた結末だけに、設定としては面白いけど、SFとしては微妙な感じでした。

時間は空間を削り、空間は時間を笑う

  今日買った本の雑誌鏡明の連載をまとめた、二十世紀から出てきたところだけれども、なんだか似たような気分、の初回を読んでいたら(この本当時買い忘れてた、2010年の本ですが。00年代の連載はほぼなく、タイトル通り20世紀の内容ばかりなのである。が、今2018年の師走を迎えようというこの時期に読んでも、いささか古びた様子はなくむしろ、現代はクラシックなファミコンスーファミ、プレステやらなんやらが出るというカオスな懐古主義時代に突入しており、全くコンテンツは何一つ目新しさを生み出すことはなく、日本人のクリエィティブな発想力がないことが浮き彫りになっている2010年代であり、平成の最後なのであった)、いきなりヴァーリイの話題があって本棚を久々に確認してみた。

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ツィートを見ると創元SF文庫のジョン・ヴァーリイの4、5は欠番だったのね。3部作のラストの上下巻が出ないなんてよくある話だから。未だに出る気配はもちろんない。3年前に短編集が出て再評価されたのにそれが続かないのが、この業界の常。ちなみにティーターンがないのは背表紙が紫のヤツに遭遇していないから。ガイア3部作は読んでない。

読書の秋とは眠りの中に

タツで意識を失う日々。

 

読書はニール・スティーヴンスンの七人のイヴ。ちょうど半分ぐらいまで来た。普通に面白い、たぶん今年のベストになりそうな予感。といっても今年読んだ本はだいぶ少ないですが。

 

今日の古本市で、山尾三省の銀河系の断片を購入。この本はじっくり読みたい一冊になりそうです。f:id:bluebooks:20181117194529j:image

 

さて冬が近づいてきましたね。

2007/03/20より

 今日は、十年くらい探していた講談社編「新・学生時代に何を学ぶべきか」(講談社)を新古書店で見つけた。結構、気持ちがナーバスな時に探している本が見つかる事があるので、たまに傷。
 これは、自分の学生時代を振り返るという趣旨の下、色んな分野の人たちの体験談から、若い人たちに向けて書かれたエッセイが一つにまとめられている本です。この本で読んだ立原えりかさんのページが忘れられなくて、ずっと探していました。まあ、学生も今週いっぱいなので、いい機会といえばいい機会に読めるというか、逆に遅いような気もするし。うーん、本はやっぱりめぐりあいです。
 この講談社の学生時代シリーズ、amazonで調べると5冊あるんです。手元にあるのは、今のところ3冊です。時代の変遷というか、80年代に4冊が2年毎ぐらいで出版されているみたいです。一番新しいのが、この「新・学生時代に何を学ぶべきか」で98年出版、旧版は10年前の88年。この旧版が何度も版を重ねているので、新しいのが出たような感じです。2008年、つまり来年当たりこれの更新版が出ると面白いでしょうか?3冊の間で、書き手の変遷ももちろんありますが、各章のタイトルも変遷を感じます。例えば、青春時代や若者といった直球な言葉から、自由や好きなことをやろうという風に、今風?な感じに変わっていきます。ものすごくバブル前と後を挟んでいる気がするタイトルなのに、その中で書いている人たちにはあまりその辺の事情は関係なく、過ごした学生時代は、結構バラバラな気がします。
 いわゆるハウツー本のようなタイトルですが、とてもそんな本ではない。こういった本は個人的過ぎて、若者の参考になるとは必ずしもいえないと思います(やはり、勝者は好きなこといいたい放題ですから)。しかし、それでもどのエッセイにも強いメッセージ性というか、先人の思いを感じます。

 学生時代に何を学ぶべきか?

こう問われて、すぐにコレだということは言えません。少し前までは、コレだという気持ちはあったのですが、何だかそれも遠退いていってしまったというか。まあ、気持ちの高揚が続かないのは、いつものことですが。長~い学生時代で培ったこと。それは、たぶん難しいからと言ってできないことはないということでしょうか(もちろん、自分にできそうな範囲の中で、ということが前提ですけど)。想像の範囲というか、こうすればいいんじゃないかという事が、頭の中だけじゃなくて手を使って、実際にできるようになれたということでしょうか。大抵のことは、そういう風に思い(やる気)と行動(体力)がかみ合えば、できる(できそうな)ようになった気がします。
 新しいことをはじめるには、そのどちらかが欠けていてもできないし、うまくいかないような気がします。といっても、人間関係は難しいんですけどね。あまり、他人の事をとやかく言う前に、自分は社会人年齢0才であることを常に自覚しないと。まじめと慎重であることは同義でなく、自分を開いたり閉じたり、耳はどこにあるか分からないから、気をつけないと。


 昨日買った、岸本佐知子「ねにもつタイプ」(筑摩書房)が予想通りおもしろいです。エッセイというよりほぼ著者の妄想です。でも、なぜか抜け出せない無限地獄なのです。

 最近のお気に入りの1曲は、デジタルリマスタリングされて再販された遊佐未森「ハルモニオデオン」の6曲目の「街角」です。WhoopsのWoopieコースターとともにipodでいつでもどこでも再生中。

2007/02/04より

 中島京子のエッセイ集「ココ・マッカリーナの机」(集英社文庫)を読了。スラスラと読み終えてしまった。著者が作家になる前の、渡米し教育実習生として過ごした日々を主に綴っている。一番のエピソードは、「十四歳」。すーと、すべてのイライラや悲しみを許せる時が絶対にやって来る、いや来たというべきかも。中学・高校の頃を思い出しました。
 例えば、山田詠美「ぼくは勉強ができない」(新潮文庫)の中の白と黒のエピソードや立原えりか「妖精たち」(角川文庫)の妖精の最後の一言などを思い出しながら、世界の捉え方というか、ものの見方というか、差別というか、だだっ広い宇宙や人間原理を何のフィルターもなしに、心だけで見つめた時に、はじめて焦燥感や苛立ちといったものを感じ、居心地の悪さを覚えた、ということを思い出した。いわゆる他者と自己の関係、距離感というものを、はっきりと認識したということ。断絶というか、遠さというか、知識では決して埋まらない感情的な溝というか、まあ、そんなことを。いわゆる自分の生きている世界に絶望するということでしょうか?(大げさな…)そこで新たな尺度を見つけるか、それとも何かにあがない続けるのかは本人の努力次第ということだと、今では思う。でも、今の子はもっと複雑に、難しく色々と考えてしまうのかも、命より大切なものはない、そう思うのですが。

2006/08/19より

virigian
水の冠
風の扉
Long way home
hourglass
harvest
Radiogenic
Snapshots
Candy Apple Red
あたしの旅路
私小説
あたらしい愛の詩
Love, painful love
freinds, lovers, my journey home
鈴木祥子

と歴代のアルバム名を並べてみると、どのアルバムも思い出深いものばかりで、ちょっと感傷に浸ってしまいます。インタビュー・メール中の鈴木祥子さんのセレクトによると、『水の冠』と『SNAPSHOTS』が思い出深いアルバムだそうです。(わたし的には、SNAPSHOTSの一曲目の『HAPPINESS?』には物凄くビビリましたが…最後の?が、そのすべてを表していると言っても過言ではありません)SNAPSHOTSは初夏から真夏のイメージなので今に持って来いのアルバムです。全体的に、タイトル通りスナップショット的な曲が多いので、アルバムとしての完成度をというよりは、祥子さんの新たな面を様々な角度から見ることができるアルバムです(それはその後の『Candy Apple Red』でも色濃く感じます)。水の冠は、どうしても『電波搭』のイメージが強いですが、タイトル通り、澄んだイメージのアルバムです。水の冠の「あなたの~髪にさ わ り~ たい」のフレーズが好きです。『両手いっぱい』、アニメのタイアップだったって事を最近知りました。いい曲なので、それがどうのという意味ではありませんが、意外。(あとインタビュー・メールで、男女で曲の人気に違いがあるというのも、色々興味深かったです。)